散歩をしていたとき、普段は通らない道で小さなパン屋を見つけました。後日あらためて店へ入ると、棚にはおいしそうなパンがずらり。でも自分の分は良いですが、妻の分を選ぶ場合、かなり迷います。
そこで基準にしたのは、妻が普段好んでいる味、甘いパンと食事系の組み合わせ、二人で無理なく食べ切れる量でした。
この記事では、妻へのパン選びで迷ったときに考えたこと、初めての店で失敗しにくい組み合わせ方、買ったパンを夫婦で楽しむ方法を紹介します。家族へのちょっとした差し入れを選びたい方が、「何を基準に選べばいいのだろう」と迷ったときのヒントになればうれしいです。
散歩中に見つけた店へ後日入った
週末に愛犬のラッキーを連れて歩くときは、近所の小学校の周りを一周することが多いです。
その日は少し気分を変えたくなり、普段とは違う細い道へ入りました。表通りへ出る角まで来たところで、見慣れない看板が目に入ります。
「あれ、こんなところにパン屋があったかな」
足を止めて見ると、落ち着いた色の外観で、まだ新しそうな店でした。ガラス越しにパンが並んでいるのも見えます。
ただ、その日はラッキーと二人です。
店の外へつないだまま待たせるのは不安だったので、場所だけ覚え、そのまま散歩を続けました。パンはまた買えますが、ラッキーを一人で待たせて入るのは、いろいろ心配ですからね。
とういことで、数日後、私はドキドキしながら一人でその店へ向かいました。
自動ドアが開くと、バターと焼けた小麦の香りが一気に届きます。こぢんまりとした店内には、クロワッサンやクリームパン、総菜パンが棚いっぱいに並んでいます。
散歩中に気になっていた店へ、ようやく入れた、って、何か秘密の隠れ家に入るようで、すごくワクワクしますよね。
犬との散歩中に入りたい店を見つけても、その場で無理をせず、あとで落ち着いて訪れるほうが安心だと思います。道を少し変えたことで、普段なら知らないままだった店と出会えたのは、ちょっと得をしたような気分でした。
このパン屋のほかにも、普段とは違う道を歩いたことで初めて気づいた店や施設があります。「近所の道を一本変えて見つけたもの」は、別の記事にまとめています。
妻が普段選ぶ味を基準にした
銀色のトレイとトングを手に取り、まずは店内を一周しました。
自分一人で食べるなら、目に入った総菜パンとかスパゲティパンなどを選んで終わっていたと思います。でもこの日は、家にいる妻にも買って帰ろうと考えていました。
妻は、バターの香りがするパンや、少し甘いパンを選ぶことが多いです。
クロワッサンを見れば、「これは好きそうだな」と思いますし、クリームパンの前では、甘さが強すぎないかな、など迷います。
パンの説明札を読みながら妻の好みを考えていると、自分の食べたいものを選ぶときより時間がかかります。
私は家電を買うときも、細かなスペックより妻が気に入りそうかどうかで決めてしまうことがあります。仕様設計の仕事をしているわりに、家では妻の反応が最優先。
ただ相手のために選ぶとき、何となく「女性は甘いものが好きだろう」と考えるだけでは外すこともあります。
妻が普段どんなパンを選ぶのか、何を食べたときに「これ、おいしいね」と言っていたのか。そうした具体的な記憶を思い出すほうが、私には選びやすく感じられました。
妻が喜ぶパンを選びたいなら、流行や珍しさより、普段から好んでいる味を基準にするのがよいと思います。もちろん、毎回予想が当たるわけではありません。
以前、喜ぶと思って選んだものに対し、妻の反応が思ったより薄かったこともあります。私が勝手に「好きなはず」と決めつけていただけでした。
そのため今回は、妻が実際によく選ぶ味から大きく外れないように、あれこれ妻の好みを思い出しながら、一人頭の中で格闘していました。
甘いパンと食事系を組み合わせた
妻が好きそうな味は分かっても、次は組み合わせで迷います。
クロワッサンだけでは朝食として少し軽いかもしれない。甘いパンばかりでは、途中で飽きそうです。かといって総菜パンだけでは、せっかく初めての店へ来た楽しさが足りない気もします。
私はトレイを持ったまま、同じ棚の前を何度か往復しました。
仕事なら条件を整理して決めるのですが、パン屋では「おいしそう」「妻が好きそう」「私も食べたい」が同時に並びます。これでは、なかなか仕様が固まりません。
最終的には、次のような組み合わせにしました。
- 妻が好きそうなクロワッサン
- 少し甘いクリームパン
- 二人で分けやすい総菜パン
- 私が食べてみたいパンを一つ
本当は、さらに何個かトレイへ載せたくなりましたが、甘いパンだけ、食事系だけに偏らせず、二人で少しずつ味を比べられるようにしま。
「この仕様ならユーザーも満足するだろう」など、普段の仕事のような感覚ですね。
ただ初めての店なので味は分からず、実際にはどのパンが妻の好みに合うかは分かりません。買いすぎて食べ切れなくなるより、今回は少なめに試し、気に入ったものを次回また買うほうがよいと思いました。
初めてのパン屋では、甘いものと食事系を組み合わせ、食べ切れる量に抑えると選びやすいと思います。
また、相手の好みだけに寄せすぎず、自分が食べたいものも一つ入れておくと、二人で感想を比べられます。
贈り物というほど大げさではないからこそ、お互いが気軽に楽しめる組み合わせがちょうどよいのでしょう。
買ったあとの時間まで楽しめた
紙袋を抱えて家へ帰ると、妻がすぐに気づきました。
「何か買ってきたの?」
私が散歩中にパン屋を見つけたことを話し、袋から一つずつ取り出すと、妻の表情が少し明るくなります。
「おいしそう。ちょっと食べてみていい?」
その一言を聞いて、選び方は大きく外していなかったようだと安心しました。
コーヒーを用意し、パンを半分ずつに分けます。一人で一種類を食べ切るより、二人で少しずつ味見したほうが、初めての店ではいろいろ試せます。
妻は最初にクロワッサンへ手を伸ばしました。
やっぱりそこか、と心の中で少し得意になります。表面の生地をこぼしながら食べ、「これ、おいしいね」と言うのを聞いて、選んでよかったと思いました。
総菜パンは私のほうが気に入り、クリームパンは妻の反応がよかった。棚の前で考えていた予想の答え合わせをしているようで、これも楽しい時間です。
反対に、二人ともそれほど好みではないパンもありました。
でも、それも失敗というより、「次は別のものにしよう」と話せる材料になります。相手の好みを一度に当てる必要はなく、一緒に食べた感想を次の買い物へ生かせばよいのだと思います。
予定していなかったパンが並んだことで、いつもの休日に小さな会話が増えました。
誰かのためにパンを選ぶ楽しさは、買う瞬間だけでなく、帰宅後に一緒に食べて感想を交わすところまで続きます。
相手のための買い物と、自分が楽しむことは別ではないのでしょう。誰かの反応を想像し、実際に一緒に味わう。その一連の時間があるから、次もまた買って帰りたくなります。
まとめ
妻が喜ぶパンを選ぶときは、普段好んでいる味を思い出し、甘いパンと食事系を組み合わせ、二人で食べ切れる量にするのが選びやすいと思います。初めての店では少なめに試し、一緒に食べた感想を次の買い物へ生かす方法もありますね。
誰かのために選ぶ買い物が楽しいのは、相手の喜ぶ顔を想像できることに加え、買ったあとに会話や一緒に過ごす時間が生まれるからだと思います。
妻が迷わずクロワッサンへ手を伸ばしたときは、心の中で小さくガッツポーズをしました。次にあの店へ行くときも、きっと棚の前で迷いながら、妻の好きそうなパンを探すと思います。

