妻を散歩へ誘っても、いつもすぐに「行こう」と返事がくるわけではありません。あまり乗り気でない日は、たいてい「どこ行く?」と聞き返されます。そこで何も考えていないと、こちらも言葉に詰まり、そのまま外出の話が消えてしまうことにもなりますね。
以前の私は、「特に決めていないけど、その辺を歩こう」と誘うことがありました。でも、外へ出る気分になっていない妻にとって、目的のない散歩はどうもあまり魅力がなかったようです。
そこで最近は、誘う前に候補を一つか二つ考えています。
最初から予定をすべて決めるのではなく、妻の反応を見ながら、近所、駅周辺、電車で行く町へと行き先を変える方法です。我が家がその日の散歩先をどう決めているのか、実際のやり取りと一緒に紹介します。
「どこ行く?」の前に候補を一つ用意する
私が「散歩へ行かない?」と声をかけたとき、妻の気分が乗っていれば、そのまま支度が始まります。
問題は、「どこ行く?」と聞かれたときです。
以前は、
「特に決めてないけど、その辺を歩こうよ」
と答えることがありました。すると妻から、
「それなら今日はいいかな」
と言われ、そこで話が終わってしまいます。
もともと乗り気ではないところへ、目的のない散歩を提案しているのですから、まあ当然ですよね。そこで今は、誘う前に妻が少し興味を持ちそうな場所を考えておきます。
「駅の近くに新しい店ができたみたいだよ」
「前に気になると言っていた店まで歩いてみない?」
候補にするのは、妻が以前話していた飲食店、新しくできた店、雑貨や服を見られる場所などです。
「ここなら釣れるかな」と言うと少し聞こえが悪いですが、妻が外へ出たくなる理由を先に考えておく、ということですね。
同じ散歩の誘いでも、行った先で何をするのかが分かると、妻の返事は変わりました。少なくとも、「どこ行く?」と聞かれたあとに私が黙り込み、そのまま話が終わることは減っています。
我が家では「誘う前に候補を一つ用意しておくこと」が、その日の行き先を決める最初の段階になりました。ただし候補をそのまま押し通すわけではありません。伝えたときの妻の反応によっては、もっと近い場所へ切り替えます。
乗り気でない日は近場へ切り替える
妻の返事が短かったり、支度を始める様子がなかったりするときは、遠い場所を提案しません。
ただでさえ外へ出たくない気分なのに、電車に乗って知らない町まで行こうと言われたら、面倒に思いますよね。たとえば私が、
「少し散歩へ行かない?」
と誘っても、妻がソファに座ったまま、
「うーん、今日はどうしようかな」
という反応なら、その時点で遠い町の名前は出しません。
代わりに、
「じゃあ、近所のカフェまでどう? 混んでいたら、隣のコンビニで何か買って帰るのもいいし。」
と提案します。
すると、「それくらいなら行こうか」と返ってくることがあります。
近場なら、出かけてみて気分が乗らなければ早めに戻れますし、帰りに買い物をするなど、別の用事と組み合わせることもできますよね。
歩き始めて妻の表情が明るくなれば、もう少し先まで足を延ばす、ということも出てきます。家を出る前は面倒そうだったのに、少し歩いて話しているうちに、妻から「もう少し行こうか」と言われた日もありました。
一方で、近所のカフェまで行って、カフェラテ飲んで、特に寄り道せずにそのまま帰る日もあります。外へ出れば必ず遠くまで行くわけではありません。
近場を選ぶのは、遠出を前提にするためではなく、その日の二人の気分に合う範囲で終えられるようにするためです。
遠くへ行く気分ではない日は、近所でもいつもと違う道を一つ選ぶことがあります。「道を一本変えただけで、知らなかった店や建物を見つけた体験」もあり、これはこれで楽しいですね。
駅を途中の判断地点にする
私が少し遠出をしたい気分で、妻はまだそこまで乗り気ではない。そんな日は、最初の行き先を駅方面にすることがあります。
いきなり、
「電車に乗って、あの町まで行こう」
とは言わず、
「駅のほうまで歩かない?」
と誘います。
駅周辺には飲食店や店があり、途中で休む場所にも困りません。妻の反応がいまひとつなら、そのまま駅の近くを歩いて帰れます。
歩いているうちに楽しそうな様子が見えてきたら、そこで初めて、
「そういえば、あそこに行ってみない?」
「電車ですぐだから、少し寄ってみようよ」
と、もう一段先の候補を出します。
最初から遠出を前提にすると、支度や移動を面倒に感じることがあります。でも、すでに駅まで来ていて、電車に乗ればすぐだと分かると、同じ提案でも受け取られ方が変わることがあります。
もちろん、妻が乗り気でなければ追加で誘いませんし、そうした日は駅周辺を歩くだけにして、遠い場所は別の日に回します。
駅を最初の目的地にすると、近場で終えるか、電車で足を延ばすかを途中で選べます。
行き先を一度に決めきれない日は、予定を広げられる方向へ歩いておく。家を出る前にすべて決めなくても、二人の気分が合ったところで次を決めればよいと思うようになりました。
店・休憩・季節から候補を選ぶ
妻が比較的興味を持ちやすいのは、飲食店や、疲れたときに休める場所が途中にある行き先です。
歩き続けなければならない場所より、
「疲れたら、あそこで休もう」
と伝えられるほうが、外出後の流れを想像しやすくなります。
春に、「川沿いの桜を見に行かない?」と誘っても、妻の反応がいまひとつのことがあります。そんなときは、
「帰りにあのカフェへ寄ろうよ。駅前で何か食べてもいいし。」
と続けます。
桜を見るだけでなく、
そのあとに休める場所まで分かると、休日の予定として考えやすくなるようです。
秋なら、銀杏が色づいた公園を候補にすることもあります。季節の景色はその時期を逃すと次は一年後なので、店とは違う出かける理由になりますね。
銀杏並木の散歩の様子は、こちらを見てみてください。
我が家で候補にしやすいのは、次のような場所です。
- 気になっていた飲食店がある
- 歩いたあとに休める
- 新しい店や道を見られる
- 今の季節にしか見られない景色がある
全部の条件がそろう必要はありませんが、
その日の天気や妻の反応を見て、当てはまりそうな理由を一つ選びます。
行き先の名前だけでなく、「そこで何を楽しめるか」「疲れたらどこで休めるか」まで考えておくと、提案しやすくなりますね。
まとめ
夫婦で散歩の行き先が決まらないとき、我が家では誘う側が候補を一つ用意し、相手の反応を見ながら予定を変えています。
- 乗り気でなければ近場を提案する
- 遠出したい日は、まず駅方面へ歩く
- 店や季節の景色など、出かける理由を一つ添える
- 疲れたときに休める場所も考えておく
行き先は、家を出る前にすべて決めなくても構いません。
「どこ行く?」と聞かれたときに、相手が少し興味を持ちそうな候補を一つ出し、その反応を見て近くするか、遠くするかを決める。我が家では、そのくらい柔らかい決め方のほうが、二人とも無理なく外へ出られています。

