春になると、近所の川沿いに並ぶ桜が一斉に咲き始めます。特別なお花見の予定を立てているわけではありませんが、妻と愛犬のラッキーを連れて歩くだけで、「今年も春が来たな」と実感できる場所です。
以前は、きれいだと思っても歩きながら眺める程度でした。でも今は小さな橋の上で足を止め、川へ伸びる枝や水面に落ちた花びらを見るようになっています。桜は満開の時期が短く、雨や風で数日後には景色が変わるため、「また今度」で通り過ぎにくくなりました。
この記事では、見頃が短い桜を近所の散歩でどう楽しんでいるのか、花見の輪へ入らずに落ち着いて見られた場所、愛犬が匂いを嗅いでいる時間に気づいた春の景色を紹介します。遠くへ出かけたり、長い時間を用意したりしなくても、「近所で桜を楽しむ一つの過ごし方」として読んでもらえたらと思います。
見頃が短いから橋の上で足を止めた
川に架かる小さな橋は、この散歩道で私が好きな場所の一つです。
手すりに軽く手を添えて川上を見ると、両岸から伸びた桜の枝が、淡いピンク色の屋根のように川を包んでいます。普段は目立たない川原の土や水面まで、桜が咲くと少し違って見えるようです。
春とはいっても、川の上を通る風はまだ冷たい日があり、頬や耳には冬の名残があるのに、目の前は満開の桜。そのちぐはぐな感じも、この時期らしい景色だとも思います。
以前の私なら、「咲いているな」と思いながら、そのまま歩いていたでしょう。休日の散歩でも目的地へ着くことを優先し、わざわざ橋の上で止まることはあまりありませんでした。
でも、桜が満開でいられる時間は長くありません。数日後に雨や強い風が来れば、同じ景色はもう見られないかもしれません。
そう思うようになってからは、散歩の途中でも足を止めるようになりました。
私や妻の場合、桜を楽しむために長い時間を用意するより、見頃のときに数分立ち止まるのが良いな、と思ってます。
橋の上にいるのは、ほんの数分。それでも歩きながら横目で見るのと、風や川の音を感じながら眺めるのとでは、その日の記憶が違います。
「まだ少し寒いね」
妻とそんな一言二言を交わしながら眺めるだけですが、春を楽しむには、それで十分です。
ラッキーを待つ間に春が見えてきた
橋を渡ったあとは、ラッキーと川沿いの遊歩道を歩きます。
普段の休日は近所の小学校の周りを一周することが多いのですが、桜が咲く時期は少し足を延ばして川沿いへ向かいます。道には散り始めた花びらが重なり、ところどころ薄いピンク色になっていました。
ただ、ラッキーは満開の桜を見上げて感動するわけではありません。
道端の花びらへ鼻を近づけ、地面の匂いを確認します。飼い主としては、桜の下を格好よく歩いてほしいところですが、本人にとっては花より犬や草の匂いのほうが重要なのでしょう。
気になる場所を見つけると立ち止まり、納得したらまた歩き出します。
その間、私も足を止めます。
待っていると、川面へ落ちた花びらや、枝の間から差し込む光が目に入りました。一人で目的地へ向かって歩いていたら、そのまま通り過ぎていたかもしれません。
以前は、ラッキーが同じ場所で匂いを嗅いでいると、散歩が進まない時間だと感じていました。でも静かな遊歩道で少し待つようになると、その間に川面へ流れる花びらや、枝の間から差し込む光を見るようになりました。
ラッキーが立ち止まった時間が、私にとっても近所の春を見る時間へ変わっていったんですね。
今でも、通行の邪魔になる場所や危ない場所なら移動します。でも休日の静かな遊歩道なら、少し待つことがあります。
ラッキーに合わせて足を止めると、
桜の咲き具合だけでなく、足元の花びらや少し暖かくなった風にも気づけるんです。
花見をしなくても近所で桜を楽しめた
川沿いの開けた場所では、家族連れや友人同士がお花見をしています。
シートの上には食べ物や飲み物が並び、子どもたちが桜の下を走ってるのも見えますね。風に乗って笑い声が聞こえ、普段の静かな河原とはかなり違う雰囲気です。
私と妻は、自分たちで大人数のお花見を開くタイプではありません。だからといって、桜の季節を楽しめないわけでは全くなく、桜を眺めて季節を感じるのはお互い大好きです。
少し離れた遊歩道から桜を眺め、ラッキーと歩く。疲れたら立ち止まり、人が多い場所には長くとどまらず、そのまま帰る。準備も場所取りも必要ありません。
「今年もきれいに咲いたね」
妻とそんな話をするだけでも、春が来たことは十分に分かります。
以前は桜を楽しむなら、食事を用意して誰かと集まるような花見をしなければ、季節の行事を十分に楽しんだことにならないと思っていました。
でも妻とラッキーと川沿いを歩き、橋の上で数分立ち止まるだけでも、春が来たことは実感できました。今は、桜を見る時間を大きな予定にしなくてもよいと考えています。
我が家がしているのは、次のようなことです。
- 見頃の時期に普段の散歩コースを少し変える
- 川沿いや遊歩道から桜を見る
- 人が多い場所では無理に長居しない
- 気に入った場所で数分だけ足を止める
にぎやかな花見の輪へ入らなくても、少し離れた遊歩道を歩き、気に入った場所で数分立ち止まれば、桜の季節は楽しめます。
遠くへ出かける余裕がない年でも、
普段の散歩コースを川沿いへ変えるだけなら無理なく続けられますね。
春は近所の桜を歩きながら楽しんでいますが、秋には銀杏並木へ向かいます。銀杏の季節には景色を見るだけでなく、妻とラッキーを毎年同じ場所で撮るようになりました。その体験は、「妻と愛犬を毎年撮る秋の散歩の記事」にまとめています。
まとめ
近所の桜を散歩で楽しむために、我が家では特別なお花見の予定を立てていません。
見頃の時期に川沿いへ足を延ばし、小さな橋で数分立ち止まる。ラッキーが匂いを嗅いでいる間に、川面や足元の花びらを見る。人が多い場所には長くとどまらず、遊歩道を自分たちのペースで歩く。
それだけでも、春の景色は十分に記憶へ残ります。
桜は咲いている期間が短いため、「今度ゆっくり見よう」と思っているうちに散ってしまうことがあります。長い時間を用意できなくても、その日に少し足を止めて眺める。そんな春の過ごし方も良いものですね。

