愛犬との散歩が歩くだけになっていた|ベンチで変わった公園の楽しみ方

以前の私にとって、愛犬ラッキーとの散歩は歩くものでした。公園へ入ってもベンチには座らず、決めた道を進んで、そのまま自宅へ戻っていたのです。

ところが最近では、週末の散歩中にラッキーと10分ほどベンチで過ごすようになりました。同じ場所に座ってみると、歩いているときには気づかなかった川の様子や人の動きが目に入ります。

この記事では、歩くだけだった散歩にベンチで過ごす時間を加えた理由と、ラッキーと同じ場所から公園を眺めるようになって変わったことを書いています。いつもの散歩が少し単調に感じている方に、別の楽しみ方が伝われば幸いです。

以前はベンチを通り過ぎていた

まだラッキーが我が家にくる以前、
公園は目的地へ向かう途中にある通過点にすぎませんでした。

ベンチが置かれていることは知っていたはずですが、座ろうと思った記憶はほとんどありません。公園のベンチは、子どもを見守る人や時間に余裕のある人が使うものだと、勝手に思っていたのでしょう。

立ち止まるより、そのまま歩いたほうが早い。移動中は次の予定を考え、できるだけ無駄なく動くことを優先していました。

ラッキーとの散歩でも、最初は公園を一周して帰ることばかりを考えていたと思います。

いつもの道を歩き、一通り回ればそのまま自宅へ戻る。途中にベンチがあっても、座るという選択肢はほとんどありませんでした。

今思うと、公園で過ごしていたというより、決めた道を通り抜けていただけだったのかもしれません。

今も特別に時間が余っているわけではありませんが、以前なら通り過ぎていたベンチへ自然と足が向くようになりました。

疲れて歩けなくなったからではなく、同じ公園でも、少し座って眺めてみたいと思うようになったからです。

座ると公園の見え方が変わった

ベンチに座るのは、だいたい10分ほどです。

寒い日は数分で立つこともありますし、天気がよければ少し長く過ごす日もあります。時間を正確に測っているわけではありません。

歩いているときは、前から自転車が来ていないか、ラッキーが何かを拾おうとしていないか、ほかの犬と近づきすぎていないかを見ています。愛犬との散歩では、思っている以上に足元や進行方向へ注意を向けていますよね。

ところがベンチへ座ると、目線の向きが変わります。

川面の動きや草が風で揺れる様子、遠くを歩いている人の姿が目に入ります。子どもの声や川を渡る風の音も、歩いているときよりはっきり聞こえます。

同じ公園にいるのに、立って通り過ぎるときと座って眺めるときでは、見えるものがまるで違うように感じます。

何か珍しい風景があるわけではありません。いつもの川と、いつもの遊歩道です。

それでも同じ場所からしばらく眺めていると、犬を連れて歩く人や川沿いを走る人が次々に通り、「この公園は思っていたより人の動きがあるんだな」と気づきます。川の音も、歩いているときより近くに聞こえます。

ベンチへ座るようになってから、公園はただ通り抜ける場所ではなく、人の動きや風景の小さな変化を眺めながら、その場所に流れている時間や空気を感じる場所にもなりました。

ラッキーと同じ場所で過ごす

私がベンチへ座ると、ラッキーはベンチの脚へ鼻を近づけ、周囲の芝生をフンフンと嗅ぎ回ります。私にはいつもと変わらない場所ですが、ラッキーには毎回何か確認したいものがあるのでしょう。

以前は、早く座ってほしくてリードを軽く引くことがありました。

でも何度も一緒に来るうちに、ラッキーが匂いを確認する時間も含めて、ここで過ごす時間なのだと思うようになってます。

急かさず待っていると、ひと通り周囲を歩いたあと、私の近くへ戻り、そのまま足元へ座る日もあれば、少し離れたところから川の向こうを見ている日もあります。

同じ場所にいて同じ方向を眺めていると、何となく一緒に休んでいるような気持ちになります。話しかける必要もなく、ラッキーが近くにいる気配を感じながら座っているだけです。

以前の私は、愛犬との散歩といえば、いつもの道を歩いて帰るものだと思っていました。けれどラッキーとベンチに座るようになってからは、同じ場所から川や人の動きを眺める時間も楽しめるようになりました。

歩いているときには通り過ぎていた景色を、ラッキーと一緒にしばらく見ている。そんな過ごし方が加わったことで、散歩は距離を進むだけのものではなくなりました。

10分だけ座る散歩を続けている

ベンチへ座るために、何か特別な準備は必要ありません。

強いて言えば、ベンチの上を拭くちょっとしたタオルがあると良いですが、基本は公園へ着き、ラッキーが周囲の匂いを確認したら腰を下ろす。それだけです。

座った直後にいつもの癖でスマートフォンを開くと、いつの間にか画面ばかり見てしまいます。これでは家にいるのとあまり変わらないため、最初の数分は川や空、20メートル、30メートル先に何があるか、ラッキーがどこを見ているかなどへ意識を向けています。

「せっかく座ったのだから、有意義に過ごそう」と考えているわけではありません。何かを見つけようと頑張ると、散歩中に新しい予定を一つ増やしたようになってしまいます。特に何も起きなければ、それはそれで良いのです。

ラッキーが落ち着かない日は、無理に長く座らないようにしていますし、寒い日や人通りが多い日は、数分で立つこともあります。

  • ラッキーを急かさない
  • 座ったら周囲を一度ゆったりと眺めてみる
  • 落ち着かなければ無理に続けない

このくらいなら、いつもの散歩に加えても負担になりません。

ベンチから立ったあとは、またラッキーと歩いて自宅へ戻ります。公園を一周する道は以前と同じですが、座る時間が加わったことで、散歩全体の過ごし方が変わりました。

座る時間を加えるほかに、いつも曲がる場所を一つ変えるだけでも、散歩の印象は変わります。「道を一本変えたことで近所の店や建物を見つけた体験」も、別の記事にまとめています。

たくさん歩いた日だけが、よい散歩ではありません。同じ場所で少し過ごし、ラッキーの様子や周囲の風景を見る。それだけの日も、私には十分楽しいです。ラッキーにとっても、歩くだけではない時間を心地よく過ごせているならうれしいですね。

まとめ

ベンチで10分ほど過ごすようになってから、愛犬との散歩は、ただ道を進んで帰るだけの時間ではなくなりました。同じ公園でも、座って眺めることで、人の動きや風景の小さな変化に気づけます。

長く座る必要はありませんし、ラッキーの様子を見ながら少し腰を下ろすだけでも、歩いているときとは違う公園の姿が見えてきます。歩いた距離だけで散歩の良し悪しを考えなくなったことも、私には大きな変化でした。

何も起きない10分ですが、ラッキーと同じ場所で過ごしていると、不思議と退屈には感じません。今では、その何もなさも含めて、散歩の楽しみなんだな、と思います。