スマートフォンでも、散歩中の出来事を手軽にきれいに残せます。近所の公園へ行くだけなら、重い一眼レフや交換レンズを持ち歩かなくても困りません。それでも私は、週末になるとカメラバッグを準備します。
一眼レフを使って気づいたのは、スマホとの違いは完成した写真の画質だけではないことでした。レンズを選び、ファインダーをのぞき、シャッターを切る瞬間を待つ。その手間を含めて、撮影を楽しんでいます。
この記事では、重い一眼レフを散歩へ持ち出す理由、ファインダーをのぞいて撮る楽しさ、スマホを選ぶ場面を書いています。散歩へ一眼レフを持って行くか迷ったときの、使い分けの参考になればと思います。
重い機材を準備する時間も撮影の一部
週末に一眼レフを持って出かける日は、玄関を出る前から少し気分が違います。
カメラ本体と交換レンズをバッグへ入れていくと、肩へ掛けた瞬間にずっしりとした重さが伝わります。近所の公園へ行くだけと考えれば、明らかに大げさです。
しかも、持って行ったレンズを全部使うとは限りません。
「今日は望遠を使うかもしれない」
「花が咲いていたら、こちらのレンズも欲しい」
そんなことを考えているうちに荷物が増え、結局ほとんど持って行くことがあります。出発前にかなり迷ったはずなのに、選抜されたレンズがほぼ全員参加。何のために悩んだのか、自分でも分からなくなります。
スマホなら、ポケットへ入れるだけ。
軽くて、すぐ撮れて、その場で写真を確認できますよね。
一眼レフは、バッグを準備し、レンズを選び、落とさないよう気をつけながら持ち歩かなければなりません。肩や腰がつらい日は、途中で「今日はスマホだけでもよかったかな」と思うこともあります。
それでも、レンズを選んでいる時間は嫌いではありません。
何を撮るかまだ決まっていないのに、どんな景色に出会うかを想像しています。準備を始めた時点で、いつもの散歩が少し違う時間に変わっていきます。
もちろん、毎回すべての機材を持つ必要はありませんし、肩が重く感じる日はレンズを一本に絞り、気軽に歩きたい日はスマホだけにします。
一眼レフを持って出る日は、
重さや準備の手間も含めて、今日は写真を撮る時間にしようと決めた日です。
ファインダーをのぞくと一枚に集中できる
公園へ着くと、私はカメラをバッグから取り出し、ファインダーへ目を近づけます。
スマホで撮るときは、周囲を見ながら画面を向け、気づいた瞬間にすぐシャッターを押せます。準備に時間がかからないので、突然の出来事を残したいときには便利ですね。
一方、一眼レフでは、撮るまでに少し間が生まれます。
ファインダーをのぞくと、目の前に見えていた公園全体ではなく、レンズで切り取った範囲だけが残ります。どこへピントを合わせるか、光がどう入っているかを見ながら、シャッターを切る瞬間を待ちます。
うまく撮れないことも珍しくありません。
「今だ」と思って撮ったのに、狙った場所からピントが外れている。連写した写真を確認すると、最後には被写体が画面から消えている。何枚も撮ったのに、残したい一枚が見つからない、なんていう日もあります。
そうなると、正直、悔しいです。
でも、一眼レフの場合、一枚失敗しても、次は設定を変えてみようと思えます。撮る瞬間を待ち、結果を確認し、また試す。その繰り返しまで楽しめるところが、一眼レフを使う面白さなんですね。
スマホなら数秒で終わる場面に、一眼レフではわざわざ時間をかけていますし、効率だけを考えれば遠回りだと思います。でも、その数秒を急がないことで、光の変化や表情の動きへ意識が向きます。
一眼レフで撮る日は、写真を残すことだけでなく、一枚をどう撮るか考えている時間も含めて楽しんでいます。
スマホと一眼レフを場面で使い分ける
一眼レフを使い始めた頃は、スマホよりきれいに撮れることが一番の違いだと思っていました。
細かな部分まで写ったり、背景がやわらかく見えたり、レンズを替えると写る範囲が変わったりするのは、使っていて面白い部分です。ただし、機材を持てば自動的によい写真になるわけではありません。
設定を間違えればぶれますし、
せっかく一眼レフを持っていても、撮りたい瞬間を逃すことがあります。
反対に、スマホでも光や構図がよければ印象に残る写真になります。準備せずにすぐ撮れるため、一眼レフよりスマホを選ぶ場面も少なくありません。
私が使い分けているのは、主に次のような場面です。
- すぐに残したい日常の出来事はスマホ
- 荷物を増やさず歩きたい日はスマホ
- レンズを選びながら撮りたい日は一眼レフ
- 一枚に時間をかけたい日は一眼レフ
外食中の料理や、妻との待ち合わせで見つけたものを撮るなら、スマホのほうが早くて便利です。一眼レフを準備している間に料理が冷めたり、妻を待たせたりしては困ります。
一方、週末の散歩で、今日は撮影そのものを楽しみたいと思った日は一眼レフを選びます。
一眼レフを持って出た日でも、ラッキーを何度も立ち止まらせて撮るわけではありません。「犬を止めず、撮る側が位置を変えている方法」は、犬の散歩写真を自然に撮る記事で詳しく書いています。
スマホは、気づいた出来事をすぐ残しやすい道具。一眼レフは、撮る前から少し時間をかけ、その一枚へ集中しやすい道具。私にとっての違いは、画質の優劣より、撮影へ入っていくまでの過程にあります。
妻の写真から機材だけでは決まらないと知った
散歩から帰ると、撮った写真をパソコンで確認します。
うまく撮れたと思う一枚があると、少し得意になって妻へ見せます。ただ、毎回自信作ばかりではありません。
連写した写真を順番に見ると、撮りたかったものが少しずつ画面の端へ移り、最後にはほとんど写っていないこともあります。
「これは何を撮ったの?」
そう妻に聞かれても、私はきちんと撮ったつもりです。でも結果を見ると、撮りたかったものではなく背景だけが立派に残っていることがあるんですね。
妻も写真が好きで、スマホや小さなカメラを使って花や風景を撮ります。機材の性能だけを比べれば、私の一眼レフのほうが細かな部分まで写せますし、レンズを交換すれば遠くにあるものも大きく撮れます。
それでも、妻の写真を見て「そこを撮ったのか」と驚くことがあります。同じ場所にいたのに、私には見えていなかったものを選んでいるんですね。
私はレンズや設定を考えることに夢中になると、何を残したかったのかが曖昧になることがありますが、妻の写真を見ると、「性能が高い機材を使うこと」と「印象に残る写真を撮ること」は別なのだと気づかされます。
一眼レフは撮れる表現を増やしてくれますが、何にカメラを向けるかまで決めてくれるわけではありません。
妻の写真を見たあとは、次の散歩でもう少し違う見方をしてみようと思います。高価な機材を持っていることに安心せず、自分でもいろいろな画角や構図を試してみる。
この繰り返しも、一眼レフを持ち出す楽しさの一つです。
妻からは、「この写真のボケはいまひとつ。レンズ選択が良くなかったかもね」とか、「ラッキーを撮ったのか、後ろの芝生を撮ったのか分からないね」など言われることがあります。自分ではうまく撮れたつもりなので、「そこを言ってくるか」と少し悔しくなります。
それでも次はもう少しうまく撮りたいと思うのですから、私はかなりカメラが好きなのでしょう。
まとめ
一眼レフは重く、持ち出すまでの準備にも手間がかかります。それでも散歩へ持って行くのは、レンズを選び、ファインダーをのぞき、一枚を考えて撮る時間まで楽しめるからです。
すぐに残したい場面や、身軽に歩きたい日はスマホ。撮影そのものを楽しみたい日は一眼レフと、今は場面に合わせて使い分けています。
妻の写真を見るたびに、機材だけでは写真は決まらないと気づかされます。それでも重いカメラを持ち出したくなるのは、うまく撮れなかった一枚も含めて、次はどう撮ろうかと考える時間が好きだからなのでしょう。

